デザイナーの実験!銀紙への印刷表現
今回は金・銀の色を使った印刷の話です。
金や銀の色を印刷で表現する場合は、金銀のフィルムを圧着させる「箔押し」や金銀の「特色インク」を使う事が多いと思いますが、今回は銀色の台紙を使ったデザインの例や仕上がりを紹介します。
金色や銀色の台紙に印刷をするためのデザインをされた事がある方って、それほど多くはないのかなと思います。
銀色の紙をうまく使えば、銀を背景全面に使ったデザインから、タイトルや一部分のイラストに銀が使いたい場合、さらに金色やメタリックなフルカラーの印刷まで、様々な効果的な表現が可能になります。
自分好みの金色を求める
【ウェディングギフトシール】ステッカー印刷/銀ツヤ
まずは銀色の紙を使って金色を表現する例です。
こちらのウエディングのプチギフトに使うシールのデザインには、「Thank you!」の文字やイラストの一部で金色を表現しています。データ上では黄色のオブジェクトですが銀色の紙と合わさり金色に見えています。
その他の部分はホワイトインクが印刷してあり、銀色が透けないようにしてあります。
このようなデザインをしたい場合に、どんな色を使ったら自分好みの金色になるのか気になりますよね。
【カラーチャート】シール印刷/ホイル銀ツヤ
画像で紹介しているカラーパレットは、銀色の紙に様々なイエロー系の色を印刷をして金色を表現しています。バリエーション豊富なCMYの数値を、金色の配色やデザインの参考にしてみてください。※ご注文される印刷会社の印刷機によって出力される色味は異なりますのでご注意ください。
Twitterにてデジタで取り扱う銀素材4種類で検証した動画を用意しているので、そちら併せてもご覧ください。
オーロラカラーもつくれるのか? "実験!銀+カラー"
左:シール印刷/ホイル銀ツヤ 右:ステッカー印刷/銀ツヤ
次に銀色の紙にホワイトインクをあまり使わず、カラーインクをメインに印刷した場合の仕上がりの紹介です。
まずは、グラデーションを銀の用紙で光らせたらどうなるか。今回はご紹介している私たちもデザインしながら結果が気になり仕上がりが楽しみでした。
「シアン系のグラデーション」と「カラフルなグラフィック」のデザイン2種を印刷してみました。どちらも銀色の紙とうまく合わさり白色の紙に印刷した際には表現できないメタリックな仕上がりになっています。画像では伝わりづらいかもしれませんが想像以上にキレイでした!
ホワイトインクの足し引きで魅力UP!
左:【ノベルティ】ステッカー印刷/銀ツヤ 右:【洋服タグ】シール印刷/ホイル銀ツヤ
さきほどの例に引き続き、印刷の仕上がりが楽しみだったデザイン例をもう一つご紹介します。
「カラーインク」と「ホワイトインク」「銀色の紙」の組み合わせを部分的に使い分けました。カラーインクが透ける部分と透けない部分、銀色の紙が見える部分と見えない部分を考えた少し複雑なデータです。
どちらもノベルティ的な使い方を想定していますが、ひとつはカフェのステッカーでフライパンと文字の部分のみ素材の銀をむきだしにしています。
もうひとつはアパレルの商品タグで、上半分が「ホワイトインクあり」で、下半分は「ホワイトなしでカラーインクのみ」の印刷です。上半分の文字部分はホワイトインクを使わず銀を表現し、下半分中央のロゴ部分にはホワイトインクを使用しカラーインクが少し濃く見えるデザインです。
こちらは、さらに下部分にハーフカットという部分的なカットを施し、ロゴの部分だけ別で剥がして使用できるようになっています。
ツヤ"なし"の銀が与える高級感
【梅酒ラベルシール】シール印刷/ホイル銀ツヤなし
最後に銀色のシール・ステッカーでツヤを消したマットな仕上がりのデザインの紹介をして終わります。
こちらは「銀ツヤなし」というシール素材でメタリックな輝きを抑えた素材です。これまでにご紹介した銀色の仕上がりと違い、落ち着いた雰囲気の銀色を使ったお酒のラベルのデザインです。
先ほどまでにご紹介したテクニック同様、カラーインクを銀に透かしたり金色も銀の紙で表現していますが、光沢感がなく同じ銀色でもまた一味違った仕上がりになりますね。銀色はそれほど目立ちませんが白い用紙に印刷した銀色調のグラデーションとは違い、独特の質感・高級感が得られます。
銀という用紙の選択肢が増えると、デザイン次第で様々な表現が可能になります。家庭用のプリンターでは見ることができない特別な仕上がりがいいですね。なによりデザインしているときから出来栄えが楽しみになります。
今回ご紹介した銀色の用紙は印刷通販デジタのシール・ステッカーで4種の紙種のご用意があります。目的や用途に合わせたこだわりのデザインでぜひ一度お試しください。
Twitterでは、今回の制作データについてより詳しく解説ツイートしていきます。
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