特殊紙の色見本セット[金]
こんにちは、印刷通販デジタのデザインチームです。
今回は、印刷のKOKOROMIで販売開始する「特殊紙の色見本セット[金]」をご紹介します。
これまで、noteの記事で人気があったアイテムを印刷のKOKOROMIで配布してきましたが、ひとつひとつのアイテムを深掘りして解説していませんでした。
ただ実物とデータが手元にあるだけでなく、記事もセットで楽しんでいただければと思い、今後過去のアイテムも含め少しずつですが紹介していきます。
実は、金素材にホワイトインクは相性が悪い
印刷通販デジタには銀だけでなく、もちろん金の紙種も取り扱っています。金の紙には他の特殊紙と同様にホワイトインクを印刷できますが一つ問題があります。それは、
「ホワイトインクが赤みがかった白になる」
他の特殊紙のホログラムやヘアラインは銀素材をベースに作られていますが、金やクラフトなど赤みがある紙にホワイトインクを印刷すると完全な白にはなりません。
素材の色に影響を受けて、薄ピンクのような若干赤みがかった白になってしまいます。
上に濃い色を印刷したりするのであれば、あまり問題はないですが、淡色であったりホワイトインクの白を生かしたデザインだと皆さんの希望する色と違う色味になるかもしれません。
しかし白地に金の箔押しのような表現をしたい場合には、真っ白であってほしい。
私たちもデザイナーなので、そう思いました。
そこで考えたのが、銀の紙種に対して黄色や黄土色のカラーを印刷すれば金色を再現できるということです。紙が銀素材であれば、素材の色から受ける影響が少ないためホワイトインクも白いまま使用できるので問題は解決します。
しかも黄色を混色にして色味を調整することで、ブロンズ(青銅)やピンクゴールドなど様々な金色を作ることができます。
この色見本では私たちデザイナーが選んだ18色をスウォッチにしています。
色見本のスウォッチの下には実際に設定したCMYの数値が記入してあります。
デザインやイメージに合わせて、そのままの数値で使ってもいいですし、基準値にしてお好みの金色を作る際に参考にしてください。
ストアでデータも配布しているので、ダウンロードしておくとデータ作成時に使えます。
ラミネート加工を前提に
ここで実際にシールやステッカーをつくる際の注意ですが、ホワイトインクを印刷すると、通常よりもインクが定着しづらく、大変剥がれやすくなります。ホワイトインクを使用する際はラミネートを必ず施してください。
色見本にもラミネートが施してあり、光沢とマットの両方の質感を1枚ずつ用意しています。
基本的にラミネートは素材の質感に合わせて、銀ツヤには光沢ラミネート、銀ツヤなしにはマットラミネートのように選ばれる方が多いです。
しかし光沢感を見比べてみると、想像と違うことがあります。
例えば、銀ツヤ×マットラミネート と 銀ツヤなし×光沢ラミネート だとどっちの方が光沢が強いと思いますか?
肉眼で見てみると、銀ツヤにマットラミネートの方がより光って見えます。上からマットに加工したとしても、素材のツヤの方が強いからです。こういったように素材によって光り方にも差があります。質感も人によって好みがあると思うので実際に手元で見て選んでいただくといいと思います。
販売について
特殊紙の色見本は「デザイナーの実験!銀紙への印刷表現」というnote内で、銀素材にカラー印刷のテクニック紹介がきっかけでした。
記事を読んだ方から弊社カスタマーサポートに実物が欲しいとお声をいただいたこともあり、過去4回に分けて4種類の銀素材の色見本を印刷のKOKOROMIのストアで配布してきました。
この色見本は、印刷のKOKOROMIの中でも大変人気が高く配布終了したあとも多くの再入荷のリクエストをいただきました。
これまでの無料配布で全種類揃えられなかった方や、すでに制作したいシール・ステッカーの紙種が決まっている方のために、セットだけでなく紙種ごとの単品での販売もいたします。
セットをご注文の方には、色見本がぴったり収納できるオリジナルパッケージをおつけします。また今回ご紹介した銀素材の紙種は、印刷通販デジタのシール印刷とステッカー印刷で扱っているので、実際に貼り付けて粘着具合や、耐水・耐候性を試すことができます。
メタリックなシールやステッカーをご検討中の方はぜひご注文ください。
インハウスデザイナーから直接届く、ちょっとつっこんだときめく見本帖
様々な商品を扱う印刷通販デジタのデザイナーたちが、
印刷と加工の知識と技術をフル活用して作ったデジタの"試み"。
実物とデータの両方を手にとって、お楽しみ下さい。
あなたのデザインのヒントになる作品と出会えるかもしれません。