【後編】初めてのシール・ステッカー作成!入稿データの注意点と覚えておきたい紙選び
前回より、初めてのネット印刷というテーマで、シール・ステッカーを年年間2億枚印刷しているネット印刷デジタの通販事業部部長 藤原さんと、企画事業部部長 鵜飼さんにお話を伺ってきました。
前編では初心者がやってしまいがちな「入稿データ作成時のミス」についてご紹介しましたが、後編では、初心者が迷ってしまう「紙選び」についてご紹介します。
前編はこちら↓
紙選びのポイントは「何に使いたいか」
―前回でデータの注意点はよくわかりましたが、データ以外で初心者の方が困ることは何でしょう?
藤原:それはもう素材選びですね。まず、シールとステッカーの違いというところで迷う人が多いです。あくまでもデジタの定義ですが、シールを屋内で利用するもの、ステッカーを屋外で利用するものとしています。わかりやすく案内すると、日焼けしづらいものがステッカーですね。でもなかなかここも浸透していないところですね。
鵜飼:もともとシールとステッカーの定義みたいなものはないと思うので、デジタ独自の定義付けというところですね。ステッカーは耐候性があり外でも使えるもの。また、シール、ステッカーそれぞれに、耐水性のあるものが分かれているので、そこもまた複雑ですよね。
藤原:外で使う目的なのに間違ってシールを注文してきてしまうお客さんもいますね。
ー耐候性と言われると、紙自体の強さをイメージする方も多いのではないですか?
鵜飼:ここでいう耐候性は印刷に対してです。インクが日焼けで薄くなったりしづらいということです
藤原:基本、ステッカーには非耐水のものはないので、紙は意外と丈夫なんですよ。
鵜飼:ステッカーは紙素材ではなくフィルム素材なので、そうそうふにゃふにゃになったり破れたりしません。
ーお客さんによっては、屋内使用で耐候性も必要ないけど、ステッカーにしかない素材を気に入って注文してくる人もいますよね?
藤原:いますいます。
鵜飼:ステッカーは特徴的な素材が多いので、あえてステッカーを注文する方も多いですよ。
藤原:まず、素材選びの時は、耐候性が必要か、耐水性はどうか、という使用環境を考えて選んでもらえれば間違い無いと思います。
ーシール、ステッカーについてはよくわかったのですが、それぞれのカテゴリに入ってからも選択肢が多いですよね。オプションもでてきますし。
鵜飼:シールで言えば、人気の紙種をご案内しています。合成紙ユポはダントツ人気ですね。その次にミラコート、アート紙、上質紙など、リーズナブルな価格のものが人気です。
ユポはシールの中でも耐水のもので紙の手触りも独特です。紙らしい質感をお求めであれば上質紙、ちょっと光沢があるものが良ければミラコート、中間のものならアート紙といった感じでしょうか。
それぞれの紙について簡単な説明はサイトにもありますけど、なかなかピンとこないと思います。一番は、無料サンプルで手にとって見てもらうことですね。
藤原:紙選び自体は、まず初めに用途、その次に自分の好きな質感で選択していただければいいと思います。
ーその他、紙について何か注意しておくことはありますか?
藤原:そうですね、オリンパスやクラフトを利用する場合は注意が必要です。他の素材は白い紙なので問題ないのですが、オリンパスとクラフトは茶色ですので、印刷に影響が出ます。より鮮明に印刷をするなら「ホワイトインク」という、下地用の白インクを印刷してから本来のデザインを印刷する必要があります。この時、ホワイトを印刷するためのデータを作らなければならないのですが、そこもやっぱり難しいですね。
ーホワイトインクと言われても、初心者はわからないですよね。
藤原:ホワイトの概念がわからずに注文される方も多くいますので、その時はカスタマーサポートからお客様にご連絡の上確認、ご説明します。まずは注文前に、サンプルを取り寄せて実物を見ていただけるとわかりやすいと思いますよ。
鵜飼:ホワイトを印刷した時の見え方は全然違いますからね。あえてホワイトを印刷しない方がいい場合もありますし
ー紙によって印刷の色味が違ってくる、なんてことありますか?
鵜飼:ありますよ。結構顕著に違ってきます。例えば、上質紙とミラコートでは発色が違いますし。
藤原:一概に白と言っても紙によって様々な白がありますし、光沢のある無しもありますしね。
鵜飼:紙の違いもそうですけど、ラミネートでも変わりますね。ラミネートだと色の濃度が全く違います。サイトにもこの色の違いは掲載しています。ラミネートをかけたことによって、全く色が違うという問い合わせがあったこともありますから、ここは注意して欲しいところですね
藤原:基本は、お客様のデータの色と印刷色を合わせる時は、オプションの前段階で実施します。ラミネートを選択する場合は、先ほど鵜飼さんも言っていたサイトの説明を見ていただいてから、再度データの色味を確認してご注文いただけると安心かと思います。
鵜飼:加工後の色で合わせるというのは、おそらく他の印刷会社でもないと思います。ラミネートオプションをご希望のお客様は仕上がり色について注意が必要ですね。サンプルにもラミネートしたものが入っていますので、そちらを見てもらえるとわかりやすいですよ。また、大量に注文する場合なんかだと、まずサンプルとして数枚作ってみるというお客様もいらっしゃいます。1枚から注文できますから。
ーなるほど、わかりました。まずは何をおいてもサンプル請求とサイトの説明よく読むことですね。
―さて、ここまででデータと紙種の注意点がよくわかりました。最後に、ネット印刷にこれから挑戦したいという方にメッセージをお願いします。
鵜飼:ネット印刷は気楽なものだと思うんですね。印刷会社の営業とのやりとりや別途見積もりもありません。基本的にはサイトの枚数制限内ならば注文したい時にすぐできますので、気軽に使ってみて欲しいですね。
藤原:カスタマーサポートがいますので、わからないこと、お困りごと、お手伝いできますので、サイトだけで完結というわけではなく、しっかりサポートします。
鵜飼:うちは電話つながりやすいですからね!(笑)
藤原:そうなんですよ。うちはあまりお待たせしませんので、安心してぜひご利用ください。
―本日はありがとうございました。